[토시키 아오야마] 1986년부터 2005년까지 세계 최고 오페라의 전당 "밀라노 스칼라좌"의 음악 감독을 역임했으며 현재 시카고 교향악단 음악 감독을 담당하고 있는 세계적 지휘자 리카르도 무티가 4월 4일 이탈리아 오페라 아카데미 in 도쿄 vol.1 "리카르도 무티에 의한《리골레토》 발췌 상연/연주회 형식/자막본"의 지휘대에 올랐다.

Rigoletto(c)Spring Festival in Tokyo_Satoshi Aoyagi

올해부터 3년 연속으로 개최하는 "이탈리아 오페라 아카데미 in 도쿄" 시리즈는 세계에서 다섯 손가락 안에 드는 거장으로부터 직접 지도를 받을 수도 있어 큰 화제를 모았으며, 일본인 지휘자를 양성하자는 취지를 무티가 기꺼이 받아 들이면서 일본을 대표하는 음악축제인 "도쿄·봄·음악제" 기획의 하나로서 실현되었다.

첫 해의 항목은 베르디의 "리골레토". 지휘자 수강생은 120명의 응모자로부터 선발된 몇명이었으며, 기간 중에는 무티 자신이 직접 '지휘 수강생' 및 싱어, 오케스트라를 지도하고 이탈리아 오페라의 진수를 전수하는 기획이었다..

Rigoletto(c)Spring Festival in Tokyo_Koji Iida

리골레트는 엔딩에서 가장 사랑하는 딸을 잃는 리골렛의 더할 나위 없는 절망감이 무티의 날카로운 감성으로 은은하게 전해지는 듯한 예리한 지휘가 빛을 발했다.

오케스트라는 도쿄 프로 오케스트라의 젊은 톱 연주자들로 구성된 도쿄 춘제 특별 오케스트라로서, 이들을 지휘하는 무티의 컨덕팅은 실로 당당했고, 홀딱 반할 만큼 훌륭했다.

종연 후에는 "수료증 수여식"이 거행되면서 아카데미에 참가한 '지휘 수강생' 4명에게 무티의 수료증이 전달되었다.

무티는 "도쿄 문화 회관은 특별한 홀입니다. 1975년에 빈 필과 함께 방일하여 일본 데뷔를 하면서 처음 이 무대에 섰습니다."라고 당시를 회상했다.

Rigoletto(c)Spring Festival in Tokyo_Satoshi Aoyagi

평소에는 농담을 잘하는 지휘자로 알려진 무티지만 "본고장 이탈리아에서 조차 이탈리아 오페라의 전통이 끊기고 있습니다."라면서, "지휘자가 담당하지 않으면 안되는 본래의 역할을 최근에는 연출가가 담당하고 있습니다"라며 이탈리아 거장답게 이탈리아 오페라의 장래를 염려했다.

거장 리카르도 무티의 '이탈리아 오페라 아카데미 in 도쿄'는 내년에는 베르디의 맥베스, 내후년에는 가면무도회라고 발표되어 청중의 큰 박수를 받으면서 종연.

연주자와 청중 모두에게 평생 잊지 못할 감동의 시간을 선사했다.

[Photo:©Spring Festival in Tokyo / Satoshi Aoyagi]

Spring Festival in Tokyo2019

Italian Opera Academy in Tokyo vol.1

Rigoletto.(Concert Style / Excerpts)

[Date / Place ]

April 4[Thu]at 19:00

Tokyo Bunka Kaikan Main Hall

[Cast ]

Conductor : Riccardo Muti

Duca di Mantova : Giordano Lucure

Rigoletto : Francesco Landolfi

Gilda : Venera Protasova

Sparafucile : Antonio Di Matteo

Maddalena : Daniela Pini

Giovanna: Yumiko Kono

Monterone:Ippei Mochizuki

Un usciere: Kenichiro Himi

Orchestra : Tokyo-HARUSAI Festival Orchestra

[Program ]

Verdi(1813-1901):"Rigoletto"(Concert Style/Excerpts)

1986年から2005年まで世界最高峰のオペラの殿堂「ミラノ・スカラ座」音楽監督を歴任し、現在、シカゴ交響楽団音楽監督の任にある世界的指揮者リッカルド・ムーティが4月4日、イタリア・オペラ・アカデミー in東京 vol.1「リッカルド・ムーティによる《リゴレット》抜粋上演/演奏会形式/字幕付」の指揮台に立った。

今年から3年連続で開催する「イタリア・オペラ・アカデミー in東京」シリーズは、世界で5指に入る巨匠から直に指導を受けられるとあって、大きな話題を呼んだ。日本人指揮者を育てようと、ムーティが強く希望し、日本を代表する音楽祭である「東京・春・音楽祭」の企画の一つとして実現することになった。

初年度の演目は、ヴェルディの「リゴレット」。指揮者受講生は120名の応募者から数名を選抜し、期間中はムーティ自ら指揮受講生、歌手、オーケストラを指導し、イタリア・オペラの神髄を伝える企画。

リゴレットは、エンディングで、最愛の娘を失うリゴレットのこの上ない絶望感が、ムーティの切れ味鋭い感性によって、ひしひしと伝わってくるような見事な指揮ぶり。

オーケストラは、東京のプロ・オーケストラの若手トップ奏者により構成された東京春祭特別オーケストラ。それを指揮するムーティの指揮ぶりは実に堂々としていて、惚れ惚れするほど立派なものであった。

終演後に「修了証授与式」があり、アカデミーに参加した指揮受講生4名に対しての、ムーティからの修了証が渡された。ムーティは、「東京文化会館は、特別なホール。1975年が日本デビューで、ウィーン・フィルとの来日で、初めてこの舞台に立ちました。」と当時を懐かしんだ。

普段はジョークが多い指揮者で知られるムーティだが、「本場イタリアでさえ、イタリア・オペラの伝統は途絶えつつある。指揮者が担わなくてはならない本来の役割を最近は演出家が担うようになっている」とイタリア人巨匠らしくイタリア・オペラの将来を案じた。

巨匠リッカルド・ムーティの「イタリア・オペラ・アカデミー in東京」は、来年がヴェルディの「マクベス」、再来年が「仮面舞踏会」と発表されて、聴衆の大拍手を浴び、終演。演者と聴衆に生涯忘れらない時をもたらした。